2012年9月7日金曜日

「蜩の記」



久しぶりの読書日記です。
この本が直木賞をとったのは、昨秋。本屋さんで平積みになっているのを見て、ああ、”ひぐらし”って、"蜩” こんな漢字を書くのと思っていました。
自宅の周辺は、かんさいでは珍しく、蜩が鳴きます。ところが、今年はなぜかあまり蜩の声を聞かないままに9月になってしまいました。
昨秋、本屋さんで見かけてから、手に取るまで、1年近く経ってしまいました。
ある事件の濡れ衣により、10年後に切腹しなくてはならない戸田秋谷。もう7年がたち、彼は後3年という限られた日々の中で、淡々と自分に与えられた藩史編纂の仕事をしています。彼の家族と、周りの農民、そして、彼の見張り役の若い武士の話。
秋谷の晴凛な生き方が次第に周りの人を変えていく、と言うことでしょうか。
電車の中で読まないほうがいいかも知れません。